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男女の不倫には長い歴史があります。「源氏物語」を見てもわかるように、日本ではかなり古くから不倫が行われていました。こちらでは、不倫の歴史について見ていきたいと思います。

世界では合法的に不倫が認められていました。ギリシアのスパルタでは、夫が承諾すれば、妻は他の男性と自由に関係を持てたそうです。そもそも「一夫一妻」という考え方は、近代まで存在していませんでした。昔の日本も一夫多妻でした。夫は妻が住む家にいつも居るというわけではなく、他の女性の家へ通うことが普通に行われていました。妻の住む家に、別の愛人が訪れることもあったようです。平安時代まで、男性は多くの女性のもとへ通うというのが常識でした。むしろ一人の女性を愛する男性は、生真面目な人間として軽くあしらわれていたようです。

鎌倉時代には、不義密通に関して取り決めが行われました。武家文化の中、人の妻を奪うことは非常識であるとされ、厳しく処罰されるようになったのです。所領を没収された上に職務罷免という、かなり厳しい処罰でした。しかし、庶民の間では明確な決まりがなく、江戸時代以前では、配偶者以外との関係を持つことは珍しくありませんでした。近代に入ってからも、一部の農村では不義が行われていたそうです。

近代に入ってからも、浮気は男の甲斐性であるとして、不倫を容認する考え方は残りました。その一方で、既婚女性の不倫は許されていませんでした。もし既婚女性が不倫をした場合には、姦通罪という罪に問われることとなったのです。戦後、恋愛と結婚を結び付けて考えるロマンチックラブの考え方が広まり、不倫はタブーというイメージが強くなりました。

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